軽井沢と街道

2016年3月5日
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軽井沢 追分宿
軽井沢町が位置する場所は、江戸時代には中山道が東西を貫いており、宿場町が賑わっていた。観光地として有名な旧軽井沢銀座は、もともとは軽井沢宿があった場所で当時は碓氷峠を越える前/越えた後の足休めの宿場町として旅籠や商店が軒を連ねていた。

いまや当時の面影はほとんどないが、旧軽銀座の老舗の靴屋「サトウシューズスタジオ」の店内に入ってみると、通りに面する店の幅に比べて、とにかく奥行きが長いことに驚かされる。これは江戸時代当時、通りに面する幅に応じて税金が定められていたことに由来する。いわゆる「うなぎの寝床」である。
宿場町の趣を求めるなら、軽井沢の中心地から西へ車で10分の追分宿に足を運ぶとよい。石畳沿いに風情ある建物が並び、近年、宿場町の雰囲気を再現している。和カフェなども人気のスポットになりつつある。街道沿いでかつて堀辰雄をはじめ、多くの作家が滞在した「油屋」という旅籠は、いまは「油やプロジェクト」として、本やアート、クラフトなどの文化的な活動の拠点となり、近年春〜秋にかけては宿泊も可能となった。
ちなみに、この追分というエリア、別荘地や定住地としても徐々に人気が高まってきているエリアだ。別荘地然とした雰囲気に、軽井沢の中心部に比べるとこなれた価格帯、観光客もあまり立ち寄らない静かな環境。別荘を検討している方はぜひ訪れてほしいエリアだ。