軽井沢の冬を過ごして実感した東京との違い8つ
軽井沢移住を考えたとき、多くの人が不安に思うのは「冬の過ごし方」ではないでしょうか。とにかく寒い。標高1000mなので夏は涼しいですが冬はとても厳しい。東京から新幹線で1時間ちょっとの距離なのに、1月2月の平均気温は−3℃、平均最低気温が−8℃と寒く、ときに−15℃を観測することも。気候がまるで違うのが特徴です。冷え込みも早く、10月に入るともうストーブが必要になり寒さは3月ごろまで続きます。つまりほぼ半年は冬のようなもの。
今回は東京から軽井沢に移住して1年の現地編集者が、東京と軽井沢の冬の違いをご紹介。事前知識さえ押さえて楽しみながら軽井沢の冬を過ごしてください。
1.普通のエアコンでは歯が立たない?!寒冷地向けの暖房が必須
東京の冬といえば、暖房はエアコンか室内用の置き型ストーブがメインだと思います。でも実はどちらも軽井沢では歯が立ちません……。寒冷地でも使える大型の暖房が必要です。FFファンヒーター、床暖房、パネルヒーターに蓄熱式暖房機などいろんな種類がありますが、まず押さえておきたいのが、一番目のFFファンヒーター。
これは大型のストーブだと思ってください。ただ普通のストーブとは違って、後ろの壁に直接穴を開けて給排気口を外に出しているのが特徴。換気を気にすることなく長時間運転が可能です。何よりすぐに暖まってくれてランニングコストも手頃。軽井沢ではこれが一番ポピュラーです。他の暖房は暖まるのにやや時間がかかるので、FFファンヒーターと併用するといいでしょう。
そして軽井沢ならでは、薪ストーブを使っている方も多いです。外の雪とゆらめく火を見ながら過ごす時間は何にも変えがたい癒しですよね。一台で家全体を暖められるほど暖房としても優秀です。
ちなみに薪の調達も軽井沢ならではの方法があります。薪はホームセンターで買うと1束500円ほど。1日燃やすとなると4束は必要なので2000円はかかってしまいます。毎日となるとさすがにお金がかかるので、タダで手に入る貯木場へ向かいます。ここは伐採で出た木がたくさん転がっているので、車に積んで持って帰って自分で薪割りをするんです。軽井沢に暮らすなら薪ストーブに薪割り、憧れます。
2.車は4WDも選択肢に。軽井沢は森の雪道も多い
軽井沢はそこまで雪が降る地域ではありませんが、別荘地ゆえ森を分け入った未舗装の道も多く、一度積もってしまうとやっかい。除雪車も基本的に国道などの広い公道から除雪していくので、こういった道はなかなか手が回らないのが正直なところ。なので車は足回りの強い4WDを選びましょう。
冬の軽井沢では、足がとられるスポーツカーより4WDの軽トラックの方が断然頼りになる世界。軽トラックは薪を運ぶにも便利で、薪ストーブを使っているならかなり重宝します。軽自動車の4WDはたくさんあるので、定住するなら新しく1台購入しておくといいかもしれませんね。スタッドレスタイヤの交換も早め早めで。軽井沢は、毎年11月下旬に雪が降り始めますよ。
3.凍りつく早朝のフロントガラスのせいで出かけるのに時間がかかる
この寒さ、フロントガラスも凍ります。それも手で拭いたくらいでは取れません。日中はまだいいですが朝晩は冷え込みがすごく、すぐ車を出すことができません。事前に暖気しておく必要があります。エンジンをかけ暖房を「強」にして5分ほど待つとようやく解けてきます。遠隔で操作できるエンジンスターターを使う人もいますが、どうしてもこの5分という時間がかかってしまいます。そんなときは「解氷スプレー」の出番。
それがこちら。ホームセンターで1本500円ほどで購入できて、吹きかけるだけでどんどん解かしてくれる優れもの。ちなみにお湯で溶かすのはNG。その場は解けても走り出すと残った水分が凍ってしまい危険だからです。氷解スプレーはアルコールが入っているので凍りにくいです。
4.サイドブレーキを引くと凍ってしまう
普通、車を停めるときはギアを「P」に入れてサイドブレーキを引きますよね?でも軽井沢では引かないのが常識です。1〜2月は−15℃、時には−20℃までいくこともあり、サイドブレーキが凍ってしまい車が出せなくなるからです。これは雪国では共通のルール。慣れるまでつい引いてしまいますがこれは絶対。僕も今では夏でも引かないように逆に癖がつきました。
5.雪かきが日課に。寒さで雪が凍るのも早い
2.でご紹介した通り、軽井沢はそこまで雪は降りませんが、この寒さゆえ積もった雪はすぐに凍りなかなか解けてくれません。なので降り始めたら早めに雪かきをしましょう。移住一年目の昨年、明け方に初雪があった日に会社の先輩に電話で起こされたのを覚えています。その日は一日中、駐車場と玄関前の雪かきをしました。氷の塊になってからでは遅いんですね。降り続けているなら積もらないようこまめな雪かきが必要です。
6.スコップに長靴といった雪国グッズが必需品
先ほどフロントガラス用の氷解スプレーをご紹介しましたが、冬を越すために他にもいつくか道具が必要です。まず、雪かき用のスコップは3種類あると便利。通常のスコップの他に、ブルドーザーのように手押しできるもの、そしてプラスチックではなく鉄製のスコップの3本です。手押しタイプはまだそこまで雪が積もっていない時に一気にかき出せ、鉄のスコップは雪が凍ってしまった時に叩いて割ることができます。3本を使い分けることで効率よく雪かきできますよ。
長靴も用意しておきましょう。30〜40cmの積雪だと普通の靴では歩けません。足が埋まってすぐにびしょ濡れになってしまいます。長靴はゴム製のレインブーツではなく、底のグリップがしっかりていて筒の長さのある雪用のもを選んでください。ちなみに長靴は車が雪でスタッグした時にも実は役立つんです。タイヤの下に噛ませることで抜け出すきっかけになります。
7.冬は洗濯物が凍るので外に干せない
生活の違いを一番実感したのがこれ。冬の軽井沢で外で洗濯物を干すと凍ります。干していたジーパンが立ったこともあります(笑)。暖かい日ならまだ大丈夫ですがこれには困りました。外で洗濯物が干せない。
対策としては、除湿乾燥機を回して室内干しか乾燥機を使うか。導入こそお金はかかりますがここは我慢。これらは湿気の高い夏でも活躍してくれるので買っておいて損はないでしょう。一人暮らしなどでそこまで洗濯物が溜まらなければ、いっそコインランドリーを使うのもアリ。軽井沢には今のところコインランドリーは2つ。もっとあってもいいのになぁとよく思います。
8.冬は閉まっているお店も多く外食がなかなか楽しめない
軽井沢の飲食店は冬になると大半が休業します。夏に比べ冬は観光客がめっきり減るため、夏に一気に稼ぎ冬はいっそ休業するお店が多い。地元の方を相手にしたお店なら冬でも営業していますが数は一気に少なくなるので、夏と同じくグルメを楽しむなんてことはできなくなります。
じゃあどうするか?20〜30分ほど車を走らせれば、西隣の御代田町や佐久市に着きます。こちらのお店は基本的に一年中営業しているので、外でご飯やお酒が全く楽しめなくなることはありません。
ただこれは、家でゆっくり時間を過ごせる良いきっかけなのかな、とも思います。家族で暮らす方なら子供とゆっくり団欒できますし、冬の夜長に薪ストーブを火を眺めながらゆっくり読書というのも良いですね。
まとめ
軽井沢ならではの寒さと雪。移住したての頃はこの東京との気候の違いに一番驚きました。日中でも氷点下を上回らない日もあるし、雪は全然溶けてくれない。それでも地元の方に対策方法を教えてもらって乗り切ることができましたし、この寒さも一年過ごせれば案外慣れてしまうものです。また、冬ならではの楽しみもご紹介しますのでそちらも合わせてご覧ください!
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