軽井沢でも無痛で産みたい!東信エリアで「無痛分娩」が続々スタート
豊かな自然環境で、のびのびと子育てをしたい。
そんな夢を抱いて軽井沢に移住して新しい生活を始めた方も多いのではないでしょうか?
新しい環境で、妊娠や出産など、家族が増える喜びとともに、新しい環境での病院探しや、首都圏の医療体制とは違う環境に不安を抱いている方も多いかもしれません。
そんな不安を払拭するような、軽井沢を含む東信エリアでも、快適で安全な出産をサポートする「無痛分娩」の取り扱いが続々とスタートしています。リラックスして大切な瞬間を迎えるための最新の医療サービスが、軽井沢に住んでいても選択できるようになりました。
今回は、注目の東信エリアで受けられる「無痛分娩」を取り扱う病院について詳しくご紹介します。
軽井沢町には無痛分娩できる産院はない
軽井沢町には、町の総合病院である町立「軽井沢病院」があり、その中に産婦人科があります。しかし、軽井沢病院では現在分娩を行っておりません。妊婦検診は可能で、妊娠経過に問題がない場合、妊娠30〜32週頃まで妊婦健診を受け、その後、近隣の浅間総合病院、佐久医療センター、花岡レディースクリニックなど、分娩を扱っている病院への紹介となります。
また、軽井沢病院で妊婦健診を行い、分娩は里帰りなどで遠方で行うことも可能です。
分娩施設によっては、分娩予約の締め切りが早まる場合がありますので、分娩予定の病院には早めに確認が必要です。
軽井沢の隣町である、御代田町立「軽井沢西部総合病院」の敷地内にある『産院音々(ねね)』では、軽井沢西部総合病院の産婦人科外来を受診し、分娩は産院音々で行うことができます。しかし、産院は医師ではなく助産師が分娩をサポートするため、医師の事前診察による判断のもと、医療的介入の必要なく自然な陣痛でのお産ができることが条件となっています。
東信エリアで無痛分娩ができるのは「信州上田医療センター」「浅間総合病院」
麻酔を使用して出産時の痛みを軽減する無痛分娩。
近年、この方法を希望する人が増加しています。軽井沢に住んでいても、無痛分娩がしたいという思いを持つ人も多いはず。しかし、これまで軽井沢を含む東信エリアでは、無痛分娩が可能な医療施設はなく、無痛分娩を実現するためには長野市など遠方や、里帰り出産という選択肢しかありませんでした。
しかし、2022年から上田市にある信州上田医療センターで無痛分娩の取り扱いが開始され、2022年度には全分娩のうち約 36%にあたる238人が無痛分娩による出産を行いました。無痛分娩を受けた228人の患者のうち、60%以上が初産婦でした。また、経産婦で無痛分娩を希望する患者も約40%おり、初産時の陣痛が大変だったために無痛分娩を選んだ方が多いというデータが出ています。初産の62%が無痛分娩を選び、2回目以降の出産でも繰り返し希望する方や初めて希望する方もいるなど、無痛分娩を選ぶ人が増えていることが分かります。
さらに、2023年7月からは軽井沢のお隣、佐久市にある「佐久浅間総合病院」でも無痛分娩の取り扱いがスタートしました。予定分娩誘発と硬膜外麻酔を組み合わせて無痛分娩を行い、2023年度は全分娩347件のうち、無痛分娩は22件という結果が出ています。
また、佐久総合病院の特徴としては、病棟は女性と小児の混合病棟となっており、24時間産婦人科医師が対応できる体制が整っており、安心して出産に臨むことができます。
二つの無痛分娩を取り扱う施設ができたことで、出産の選択肢が広がりつつあります。
リラックスした環境で赤ちゃんと自然に過ごせる「助産施設」は充実
医師ではなく、助産師が中心となって妊婦や新生児のケアを提供する助産所では、妊娠中から出産、産後のケアまで、個別に対応することができ、家庭的な雰囲気の中で自然な出産をサポートしてくれます。
家庭的な雰囲気があり、病院とは異なるリラックスした環境で出産ができるため、精神的にも安定しやすく、医療介入を最小限に抑え、母体と赤ちゃんの自然な力を尊重した出産が可能です。
東信エリアでは、助産所も多く開設されており、妊娠や出産にリスクがないなどの条件を満たしていれば、希望する場所で出産が可能です。助産所ごとに利用条件が異なる場合があるため、具体的な条件については、各助産所に直接問い合わせることをおすすめします。
地方移住の障壁とされてきた医療環境も、今や着実な進化を遂げています。
この変化は、軽井沢のような憧れの地での生活を、より安心して楽しめるものに変えつつあります。豊かな自然に囲まれながら、心も体もリラックスして過ごせる軽井沢ライフ。充実した医療サービスという心強い後ろ盾を得て、ストレスフリーな日々を過ごせる環境が整いつつあるのです。美しい四季の移ろいを肌で感じながら、心身ともに健やかに暮らす―――そんな理想的なライフスタイルが、今まさに現実のものとなりつつあります。